久しぶりに学生の頃のような泥臭い旅をしてみると思いの外楽しい。
旅に出るのを決めたはいいものの面倒だ、なんて気持ちも出かけるまではあったが、いざローカル列車に揺られてみれば何とも、言えない喜びが込み上げてくる。
結局自分はこういうものを求めていたのだろうか?
まだこういう旅を楽しめる感性が残っていることが少し嬉しい。
美術館は苦労して行くくらいがちょうどいい。
熊本は津奈木という町の小さな美術館には、台湾出身のアーティストの絵が展示されていてどれも自分の好みに合うものだった。
この美術館にはなぜかモノレールが設置されており、片道5分ほどで美術館裏の山を登ることができる。
山頂には日本国旗が掲揚されていて、風にはためいていた。
よく話しかけてくれるおばちゃんに添乗してもらい、往復のモノレール登山を楽しんだ。
水俣に着いたらすぐにホテルに向かった。
チェックインして部屋で少し休んだあと、狙っていた近くの町中華へ向かったが、開いていなくて落胆した。
仕方なく少し歩いては大衆食堂に入り、ミックス定食を頼んだ。
ご飯は大盛り、味噌汁は豚汁に変更して、お題はちょうど1000円也。
ケチャップのかかったハムカツがやけにうまく、白身魚のフライとオムレツでもご飯が進む。
豚汁はどうやらちゃんぽんのスープらしかった。
水俣のちゃんぽんは水俣ちゃんぽんと呼ばれ、白っぽいスープが特徴らしい。
塩味が強く効いていて、豚汁としてもうまい。
地元客はちらほら。全員1人で来ている常連らしき男たち。
苦しいくらい食べてチャルモゴッスムニダ。
帰りにファミマでビールを買っていく。
宿に戻ったらシャワーを浴び、適当にYouTubeで動画を見て、ビールを飲んだ。
すでに何度も観た映画『ドライブ・マイ・カー』を途中まで観る。
少し疲れたが、その疲れが今日は良き一日だったと伝えている。そろそろ寝る。